インハウスデザイナーの転職で使うべきエージェント|4回転職した僕の使い方
「インハウスデザイナーに転職したいけど、求人がどこにあるのかわからない」
「転職エージェントって、デザイナーでも使う意味あるの?」
こんにちは、ずぼらなオッターです。デザイナーになって18年、そのうち13年はインハウスデザイナーとして3社で働いてきました。これまで4回転職し、4回とも年収を上げています。制作会社からインハウスに移ったときは、年収が100万円ほど上がりました。
その転職活動のほとんどで、転職エージェントを使ってきました。
結論から言うと、インハウスデザイナーへの転職は、転職エージェントを使ったほうが有利です。インハウスの求人は「デザイナー募集」として表に出ないことが多く、しかも会社ごとに働き方の差がとても大きいからです。
この記事では、僕が実際に使ったエージェントと、インハウス転職で失敗しないための使い方を解説します。
インハウスそのものが自分に合うか迷っている人は、先にこちらを読んでみてください。
→ 関連記事:インハウスデザイナーはやめとけ?つらい・レベル低いと言われる理由を13年働いた僕が本音で解説
インハウスデザイナーの転職でエージェントを使うべき3つの理由
インハウスの求人は「デザイナー」の名前で出ていないことが多い
インハウスデザイナーの求人は、事業会社の「マーケティング部」「宣伝部」「ブランド推進室」などの中にあります。職種名も「クリエイティブ担当」「販促担当」などばらばらで、求人サイトで「Webデザイナー」と検索しても見つかりにくいのです。
エージェントは企業から直接依頼を受けているので、職種名に関係なく、デザイナーが活躍できるポジションを紹介してくれます。クリエイティブ職専門のエージェントでも、インハウスで働きたい人、インハウスの求人の両方が年々増えているそうです。
会社ごとの「働き方の差」が求人票ではわからない
インハウスは、同じ「デザイナー」でも会社によって仕事内容がまったく違います。デザイナーが1人だけで社内の何でも屋になる会社もあれば、デザインチームの中で制作に集中できる会社もあります。
僕が3社で経験した中には、デザイン部がなく、Macもフォントもない状態から始まった会社もありました。こうした違いは、求人票にはほとんど書かれていません。エージェントは、その会社に過去に紹介した人の情報や採用担当とのやり取りから、チームの体制や実際の仕事内容を知っていることが多いです。
インハウスの選考は「作品の見せ方」で決まる
インハウスの採用は即戦力が前提です。食品メーカーならシズル感を出せるか、コスメなら質感を表現できるかなど、その会社の商材に近い制作経験があるかを見られます。
デザイナーの採用に慣れたエージェントなら、企業ごとに「どの作品を前に出すべきか」まで一緒に考えてくれます。
僕の転職活動のリアル|4〜6か月で約100社に応募した
参考までに、僕がインハウスに転職したときの活動の中身を紹介します。
| 項目 | 僕の場合 |
|---|---|
| 活動期間 | 4〜6か月 |
| 応募した会社 | 約100社 |
| 登録したサービス | 転職エージェント3社ほど、転職サイト5〜7社 |
| 決まったルート | エージェント経由が多い(直接応募は少なめ) |
100社と聞くと多く感じるかもしれません。これは、内定が取れなかったからではありません。
内定をもらうこと自体は、経験を積んだデザイナーならそこまで難しくありません。それよりも大事なのは、「自分が本当にここで働きたいと思えるか」です。インハウスは会社ごとの差が大きいので、実際に面接で話を聞かないと判断できないことがたくさんあります。だから僕は、気になった会社にはどんどん応募して、面接をたくさん受けるようにしていました。
これだけの数の応募や面接を進めるには、ひとりで全部を管理するより、エージェントに企業とのやり取りを手伝ってもらうほうが圧倒的に楽です。実際、僕の転職が決まったのも、エージェント経由のことが多くありました。
僕が実際に使った転職エージェント4社の正直な感想
4回の転職で使ってきたのは、次の4つです。どれも一長一短あるので、良かったところと気になったところを正直に書きます。
| サービス | タイプ | 良かったところ | 気になったところ | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| マスメディアン | クリエイティブ職特化のエージェント | デザイナー特化で話が通じる。いい職場が多い | 僕のときはインハウスの求人は少なめ | デザイナーとしてキャリアアップしたい人 |
| レバテックキャリア | IT・Web特化のエージェント | IT寄りの求人が多い | ゲームやITサービスなど無形商材の会社が中心 | Webサービスやアプリの会社で働きたい人 |
| ビズリーチ | スカウト型の転職サイト | 企業の担当者と直接やり取りできる | 今は中小企業が中心で、スカウトの多くが他社のエージェント | 自分の市場価値を確かめたい人 |
| リクルートエージェント | 総合型のエージェント | 求人の数が多い | デザイナー特化ではなく、担当者によって求人の質が大きく変わる | 求人を幅広く見たい人、地方で探す人 |
※サービスの内容は2026年11月時点の各社の情報と、僕が使ったときの印象をもとにしています。最新の内容は公式サイトで確認してください。
マスメディアン|デザイナーとしてキャリアを上げたい人に
マスメディアンは、広告・マーケティング・クリエイティブ職に特化した転職エージェントです。広告業界誌『宣伝会議』のグループ会社で、業界とのつながりが強いのが特徴です。
使ってみて感じたのは、デザインが好きなデザイナーに向いたサービスだということです。サービス自体がクリエイティブ職に特化しているので、デザイナーの仕事をわかったうえで話を進めてくれます。紹介される会社も、いい職場が多い印象でした。
一方で、僕が使ったときは、インハウスデザイナーの求人は少なめでした。インハウスだけに絞って探す場合は、ほかのエージェントと組み合わせるのがおすすめです。
デザイナーとして、より良い環境でキャリアを積みたい人には、まず話を聞いてほしいエージェントです。クリエイティブ職の経験者向けのサービスなので、実務経験がある人に向いています。
デザイナーとして転職を考えている人へ
マスメディアンは、広告・クリエイティブ職に特化した転職エージェントです。デザイナーの仕事をわかったうえで相談に乗ってくれるので、デザイナーとしてキャリアを上げたい人に向いています。僕が使ったときも、紹介される会社はいい職場が多い印象でした。登録・面談は無料です。
PR|広告・Web・クリエイティブ職の経験者向けのサービスです。
レバテックキャリア|Webサービスやアプリの会社を狙う人に
レバテックキャリアは、IT・Web業界に特化した転職エージェントです。
僕が使ったときは、よりIT寄りの求人が多く、ゲームやWebサービスなど、形のない商品を扱う会社の求人が中心でした。自社のWebサービスやアプリのUIを作るインハウスを狙うなら、相性のいいエージェントです。逆に、パッケージや販促物などモノの商品のデザインをしたい人には、合う求人は少ないかもしれません。
メインの対象はITエンジニアの経験者なので、デザイナーでもUI/UXやフロントエンドの経験があると活用しやすいです。
ビズリーチ|自分の市場価値を確かめたい人に
ビズリーチは、企業やヘッドハンターからスカウトが届く転職サイトです。
企業の担当者と直接やり取りできるのは、ほかのサービスにない良さです。ただ、僕の印象では、今は中小企業の求人が中心で、届くスカウトの多くは他社の転職エージェントからでした。
それでも、経歴を登録しておくと、どんな会社から声がかかるかで自分の市場価値がわかります。本命として使うより、ほかのエージェントと並行して登録しておく使い方がおすすめです。
リクルートエージェント|求人を幅広く見たい人に
リクルートエージェントは、国内最大級の求人数を持つ総合型のエージェントです。一般企業の社内デザイナーの求人や、地方の求人も見つかります。
ただ、デザイナーに特化したサービスではないので、紹介される求人がかなり雑なこともありました。よくも悪くも大きな会社なので、担当者の力量がまちまちです。デザイナーの仕事をよく知らない担当者に当たると、求人の質はぐっと下がります。
求人の数で選択肢を広げたいときに、特化型のエージェントと組み合わせて使うのがおすすめです。担当者と合わないと感じたら、遠慮せず変更をお願いしましょう。
エージェントは「特化型+総合型+スカウト型」で組み合わせる
僕はエージェントを3社ほど、転職サイトを5〜7社使っていました。1社だけに頼ると、そのエージェントが持っている求人しか見られないからです。おすすめは、タイプの違うサービスを組み合わせる使い方です。
| あなたのタイプ | おすすめの組み合わせ |
|---|---|
| デザイナーとして、いい環境でキャリアアップしたい | マスメディアン+リクルートエージェント |
| Webサービスやアプリの会社でインハウスになりたい | レバテックキャリア+マスメディアン |
| メーカーやブランドなど、モノを扱う会社のインハウスに行きたい | マスメディアン+リクルートエージェント(求人の数で補う) |
| まずは市場価値を知りたい | ビズリーチ+マスメディアン |
エージェントは多くても3社までにしておくのがおすすめです。それ以上になると、連絡の対応だけで疲れてしまいます。
インハウス転職で失敗しないために、面接で確認したいこと
インハウスで後悔する人の多くは、入社前に「その会社でデザイナーがどう扱われているか」を確かめていません。僕が転職のときに確認して、本当に助かったことを紹介します。
実際に働いているデザイナーと会わせてもらう
一番役に立ったのは、その会社で働いているデザイナーと直接話す機会をもらえたことです。仕事の進め方、誰とやり取りしているか、デザインがどう評価されているか。面接官からは聞けない、現場の本音がわかります。
エージェント経由なら、「現場のデザイナーと話せる機会はありますか」とお願いしやすいです。
社内を見学させてもらう
デザイナーの席がどこにあって、どんな環境で働いているのかは、実際に見るのが一番です。Macやモニター、フォントなどの道具がそろっているか、マーケや営業との距離感はどうか。見学できたことで、入社後のイメージがかなりはっきりしました。
今後どんなサービス展開をしていくのか
インハウスでは、会社の事業の方向性がそのままデザイナーの仕事になります。新しいブランドを立ち上げる予定があるのか、Webに力を入れていくのか。この先の展開を聞いておくと、自分がやりたい仕事ができるかを判断できます。
デザイナーに何を求めているのか
「とにかく手を動かして作ってほしい」のか、「ディレクションやチーム作りを任せたい」のか。会社によって、デザイナーに求める役割はまったく違います。ここがずれると、入社してから「思っていた仕事と違う」となってしまいます。
このほかにも、次の3つは面接やエージェントとの面談で確認しておくと安心です。
- デザイナーは何人いて、誰の下につくか
- デザインの最終決定は誰がするか
- 評価の基準は何か(デザインの質か、売上などの数字か)
ポートフォリオは「会社ごとに作り変える」
インハウスの選考では、ポートフォリオの見せ方が合否を大きく左右します。僕が工夫していたのは次の2つです。
応募する会社ごとに、作品と順番を変える
同じポートフォリオを全社に出すのではなく、会社ごとに載せる作品と順番を変えていました。食品の会社ならシズル感のある作品を、Webサービスの会社ならLPやバナーの改善事例を最初に見せる。相手の商材に近い作品を前に出すだけで、「うちでも活躍してくれそう」と思ってもらいやすくなります。
制作会社時代の作品は、クライアントや会社の許可が取れたものだけを使いましょう。許可が取れないものは、担当した範囲と工夫を文章で説明する形にします。
職務経歴書をA4・1枚のシートにデザインする
職務経歴書は、A4・1枚でざっと見られるシートにまとめ、デザインして提出していました。採用担当は何十人分もの書類を見るので、ひと目で経歴がわかるだけで印象に残ります。デザイナーにとっては、書類そのものが一つの作品です。
→ 関連記事:インハウスデザイナーとは?制作会社との違い・年収・メリットを13年の経験者が解説
よくある質問
エージェントは何社に登録すればいい?
2〜3社がおすすめです。僕もエージェントは3社ほどに絞り、あわせて転職サイトにも登録していました。タイプの違うサービスを組み合わせると、見られる求人の幅が広がります。
インハウスに転職すると年収は下がる?
会社によります。僕は制作会社からインハウスに移ったとき、年収が100万円ほど上がりました。ただ、会社の規模によっては下がることもあります。年収の交渉はエージェントに任せられるので、希望額ははっきり伝えておきましょう。
応募は何社くらいすればいい?
僕は1回の転職活動で約100社に応募しました。数を出すことが目的ではなく、面接で実際に話を聞いて「ここで働きたい」と思える会社を見つけるためです。インハウスは会社ごとの差が大きいので、迷ったら話を聞きに行くくらいの気持ちで大丈夫です。
30代、40代でもインハウスに転職できる?
できます。インハウスは即戦力を求めるので、制作経験を積んだ人は歓迎されやすい層です。ディレクションの経験や、マーケ担当とやり取りした経験があれば強みになります。
まとめ|インハウス転職は「求人探し」と「会社選び」をエージェントに手伝ってもらう
インハウスデザイナーの求人は表に出にくく、会社ごとの差も大きいので、ひとりで探すより転職エージェントを使ったほうが確実です。
- デザイナーとしてキャリアを上げたいなら、まずはマスメディアン
- Webサービスやアプリの会社を狙うならレバテックキャリア
- 求人の幅を広げるならリクルートエージェント、市場価値を知るならビズリーチ
- インハウスの求人はどこか1社に集まっていないので、2〜3社を組み合わせる
面接では「現場のデザイナーと話す」「社内を見る」「今後のサービス展開」「デザイナーに求めること」を必ず確認してください。
エージェントへの登録も面談も無料です。転職するか決めていなくても、話を聞くだけで今の働き方を見直すきっかけになります。
デザイナーとして転職を考えている人へ
マスメディアンは、広告・クリエイティブ職に特化した転職エージェントです。デザイナーの仕事をわかったうえで相談に乗ってくれるので、デザイナーとしてキャリアを上げたい人に向いています。僕が使ったときも、紹介される会社はいい職場が多い印象でした。登録・面談は無料です。
PR|広告・Web・クリエイティブ職の経験者向けのサービスです。
それでは!ずぼらなオッターでした!


